出品用アカウントが停止され、残高は表示されているのに入金されない。通知には「留保」や「支払いを見送る」と書かれ、ビデオ面談の予約まで求められている。そうした出品者の方に向けて、売上金が止まる仕組みと保留の理由の見分け方、残高の確認手順、支払いを求めるルート、バーチャル本人確認(ビデオ面談)の準備、避けたい対応を順に整理します。
本記事は、2026年9月時点のセラーセントラルのヘルプ(契約・ポリシー・よくある質問)とAmazonからのお知らせで確認できた内容をもとにしています。規約や画面の名称は変更されることがあるため、手続きでは、ご自身に届いた通知と最新のヘルプを優先してください。
停止後の売上金はどうなるのか|通知に出てくる「留保」「見送り」の意味
停止と同時に送金が止まると「このまま没収されるのでは」と心配になります。Amazonの契約・ポリシーや通知では、売上金の扱いを次のような言葉で表しています。
| 通知や契約に出てくる言葉 | 意味(契約・ポリシー・通知例の要旨) |
|---|---|
| 留保 | 返品・チャージバック・規約違反などのリスクがあるとAmazonが判断した場合に、リスクが続く限り支払いを止めること |
| 永続的に留保 | アカウントが偽装・詐欺・違法行為の目的、またはポリシーに繰り返し違反する目的で使われているとAmazonが判断した場合に、送金や支払いを永続的に止めること |
| 支払いを見送る | 調査の結果、売上金を支払わないと判断した旨を伝える通知の表現(出品者がAmazonのセラーフォーラムに転載した通知の例) |
| 没収 | 契約上は、義務の履行を担保するために追加で求められる金額について使われている言葉。売上金そのものに使われている例は、ヘルプ上では確認できていない |
「永続的に留保」や「支払いを見送る」は、結果として売上金が支払われない可能性を示す表現です。「留保」の段階であれば、審査や手続きの結果で扱いが決まります。見送りの通知でも、次の手順が残っていないかを確かめます(後述)。
留保の期間と金額|原則90日、ただし延長がある
ヘルプの「売上金留保の解除に関するポリシー」では、売上金は原則90日間留保され、リスクが続く場合や調査の継続が必要な場合は延長されると説明されています。アカウントが虚偽・詐欺・違法行為やポリシー違反の目的で利用されているとAmazonが判断したとき(偽造品の出品、不正なレビューの取得、ランキング操作、架空取引などが例に挙がっています)は、問題行為がなかったと確認されるまで留保されます。
留保される金額は、原則として留保した時点の未送金残高の全額です。この金額は、返品・返金、Amazonマーケットプレイス保証申請、在庫の返送/所有権の放棄のコスト、未払いの手数料などの精算で変動します。Amazonサービスビジネスソリューション契約(以下、BSA)の一般条件2条も、出品者がAmazonに支払うべき金額を、クレジットカードへの請求や支払額からの相殺などで回収できると定めています。停止中でも残高が増減するのはこのためです。
ヘルプには「90日たてば自動的に支払われる」とは書かれておらず、延長や「確認されるまで」の留保もあります。日数を数えて待つだけでなく、通知に書かれた手順を進めることが大切です。

止まっているお金を3つに分けて考える|停止以外の保留理由
停止中の残高には、停止による留保だけでなく、通常の取引でも生じる留保や引当金が混ざることがあります。次の3つに分けると、残高の動きを読み解きやすくなります。
| 区分 | 主な理由 | 画面での見え方 | 解除に向けた動き |
|---|---|---|---|
| ①通常の取引の留保 | お届け日に基づく引当金、Amazonビジネスの請求書払い注文 | 留保中トランザクション | 日数の経過や購入者の支払いを待つ |
| ②アカウントレベルの引当金 | 未解決の保証申請、過去90日以内のチャージバック、指標が基準を下回っている、アカウントが審査中など | ペイメントレポートの一覧タブ「アカウントレベルの引当金」 | 原因となっている申請や審査の状況を確認し、必要な対応をする |
| ③売上金留保ポリシーによる留保 | 停止、リスクや不正などの判断 | アカウントレベルの引当金などとして表示され、理由はパフォーマンス通知で知らされる | 通知の手順に沿った異議申立、別途の支払い申請、本人確認など |
①のお届け日に基づく引当金は購入者の返金リクエストに備える仕組みで、ヘルプではデフォルトをお届け日から7日間としています。請求書払いの注文は、Amazonのお知らせで、2026年3月16日以降は出荷後30日以内に支払いを受け取れる扱いに変わったとされています。
②は、お届け日に基づく引当金ではカバーされない返金・保証申請・チャージバックなどに備える金額で、複数の理由が同時に当てはまることもあります。③について、セラーフォーラムで回答しているAmazonのスタッフは、停止時は返品・返金・保証申請・未払い手数料などの精算のために資金を「アカウントレベルリザーブ」として保留すると説明しています。画面の表示だけでは②と③を見分けにくい場合もあるため、理由は通知の文面で確かめてください。
停止とは関係なく入金が止まる理由も確かめる
ヘルプは支払いが遅れる一般的な理由として、引当金、銀行口座やクレジットカードの情報が不明・無効、残高がマイナスまたはゼロ、資金留保ポリシーに基づく留保、出荷通知の未送信、アカウントの審査中、請求書払いを挙げています。銀行口座では、入力ミス、デビットカード情報を入れていないか、口座の所在国が送金サービスの対象か、口座の閉鎖が確認点です。
フォーラムには、停止されていないのに「一時的に審査中」として支払いだけが止まった通知例や、市区町村からの差押えを理由に取消しの通知が届くまで残高を留保するとした通知例(管轄の市区町村への連絡を案内)も報告されています。
停止による留保かどうかを切り分ける確認項目
- パフォーマンス通知に、留保・審査・本人確認・差押えの連絡がないか
- 残高が「利用可能残高」と「引当金」のどちらに計上されているか
- 登録している銀行口座が有効か(入力ミス、閉鎖、対象国)
- 残高がマイナスやゼロになっていないか
- 出荷通知を送っていない注文や、請求書払いの注文が残っていないか

残高と保留理由を画面と通知で確認する手順
申請や問い合わせの前に、「いくら・なぜ止まっていて・何を求められているか」を把握しておきます。
STEP1. パフォーマンス通知で理由と次の手順を読む
メニュー(左上の三本線)から「パフォーマンス」→「パフォーマンス通知」を開きます。Amazonスタッフは、「Amazon出品用アカウントに関する重要なお知らせ」「Amazon.co.jp 残高のステータス」といった件名の通知を確認するよう案内しています。件名は異なる場合もあるため、新しい通知から順に、日付・理由・未払い残高・求められている手順・期限・参照先のポリシー名を書き出します。
STEP2. ペイメントレポートで残高の全体を見る
ヘルプでは、「レポート」タブ→「ペイメント」でペイメントレポートを開き、期首残高、次回の振込み予定日、注文ごとの振込額・手数料・調整額を確認でき、期間を選んでダウンロードもできるとされています。新しいセラーセントラルの「財務概要」では、合計残高が「利用可能残高」と「引当金」に分けて表示されます。
STEP3. トランザクションで内訳を確かめる
「トランザクションの管理」では、留保中・支払い実行済み・アカウントレベルの引当金で絞り込めます。トランザクションレポートは留保中の取引も含み、決済レポートは支払い実行済みの取引だけを含むため、両者の合計や日付は一致しない場合があります。Amazonのお知らせによると、日本ストアでは2026年4月に期間別のトランザクションレポートと概要レポートが更新され、2025年1月1日以降の期間では、支払い済みの取引とお届け日に基づく引当金で留保中の取引が1つのレポートにまとまり、留保中か解除済みかを示す列と解除日が加わりました。
STEP4. 支払いの履歴とステータスを確認する
「支払いの管理」では、支払い日、ステータス、追跡ID、決済番号などを確認できます。ステータスには「処理済み」「処理開始」「処理失敗」「処理キャンセル」などがあり、入金処理の完了から着金まで最長5営業日かかる場合があります。
| 確認したいこと | 新しいセラーセントラル | 旧セラーセントラル |
|---|---|---|
| 残高の全体 | 財務概要 | ペイメントダッシュボード |
| 取引ごとの内訳・留保の有無 | トランザクションの管理 | トランザクション表示 |
| 支払いの履歴とステータス | 支払いの管理 | 過去の決済情報 |
| レポートの取得・照合 | 収益の照合など | レポートリポジトリ |
新旧の対応は目安です。表記の揺れ(「支払い管理」「取引管理」など)もあるため、近い名称で探してください。
STEP5. 登録情報を確かめ、記録を残す
銀行口座、クレジットカード、アカウントに登録したメールアドレスを確認します。確認した画面は日付が分かる形で保存し、レポートもダウンロードしておくと、入金額の照合や問い合わせに役立ちます。問い合わせ記録の残し方は、ペイメント部署への確認事項と問い合わせ記録でも整理しています。
支払いを求めるルート|再開・本人確認・支払い審査は別の手続き
「アカウントの再開」「本人確認」「支払いの審査」は、一つの手続きではありません。Amazonスタッフはフォーラムで、本人確認に合格しても保留中の資金が自動的に解放されるわけではなく、本人確認と支払い審査は別々のプロセスだと説明しています。
| 手続き | 主な入口 | 確認されること | 押さえたい点 |
|---|---|---|---|
| アカウントの再開 | 「アカウント健全性」→「出品用アカウントの再開」 | 停止の原因と、その解消・改善 | ヘルプでは回答まで最大で2日間程(再開時期の目安ではない) |
| 本人確認(ビデオ面談) | パフォーマンス通知に記載のリンク | 本人であることなど(確認項目の詳細は公式に説明されていない) | 合格しても自動的に支払われるわけではない |
| 支払いの審査 | 通知に記載の手順、または(留保日から60日経過後)disbursement-appeals@amazon.co.jp | 身元、虚偽・詐欺・違法行為がないか | 本人確認・金融・仕入れに関する書類を求められることがある |
フォーラムには、面談後も「見送り」だった、面談後に保留金は振り込まれたがアカウントは再開されなかった、など異なる報告があります。ある手続きの結果から、別の手続きの結果を推測しないことが大切です。再開申請の進め方は、停止から再開申請までの全体像で解説しています。
ルート1. 通知に記載された手順で異議申立をする
ポリシーでは、留保への異議申立は通知またはセラーセントラルに記載の手順で行い、解除されれば送金スケジュールに従って振り込まれるとされています。Amazonスタッフはフォーラムで、通知に書かれた原因を確認してパフォーマンス通知の手順に沿って申し立てるよう勧めており、原因を解決できない場合は停止や留保を解除できない可能性があると回答しています。通知の理由(どのポリシー・どの商品か)に対応した説明と資料をそろえることが、このルートの中心になります。再開された場合は通常の支払いサイクルで支払われる可能性があるとの回答もありますが、再開後も留保が残ったという報告もあるため、残高の表示は引き続き確認してください。
ルート2. 留保日から60日経過後に別途申し立てる
異議申立をしても解除されない場合や、異議申立をしない場合は、売上金が留保された日から60日経過後いつでも disbursement-appeals@amazon.co.jp に連絡し、支払いを受けるための異議申立を別途行えるとされています。ポリシーには、Amazonが身元を確認し、虚偽・詐欺・違法行為がないかの観点でアカウントを評価したうえで留保を解除すると書かれており、その過程で追加の書類を求めたり、情報を第三者や政府機関に検証依頼したりすることがあるとされています。ただし、評価の結果「支払いを見送る」と通知された例も報告されています。残高の照会だけなら、同じアドレスに随時連絡できます。
フォーラムのスタッフ回答には「停止から60日」「90日後」「180日経過後は別のアドレス」など、日数や宛先が異なる案内も見られます。ヘルプの記載と自分に届いた通知の両方を確認し、食い違う場合は通知の指示を優先してください。
送信前の確認と、返信がないとき
- 登録メールアドレスから送る:登録外のアドレスから送り、セラーセントラルのアカウントに登録されたアドレスではない、という趣旨の返信を受けた例が複数報告されています。
- 2週間を目安に次の窓口へ:返信がない場合は、アカウントヘルスサポート(アカウント健全性サポート)への問い合わせが勧められています。
- ケースを重複させない:同じ内容のケースをすでに作成している場合は、新しいケースを作らず既存のケースに追記するよう案内されています。
- 登録アドレスから送っても受け付けられないときはケースで伝える:「ヘルプ」→「サポートとリソースを利用する」→「Amazon出品サービス」→「アカウント健全性」→「アカウントの復元」からEメールのケースを作り、返信メールやエラー画面のスクリーンショットを添付する方法が案内されています(メニュー名は変わることがあります)。
大口出品者は、アカウント健全性ページの「お問い合わせ」(今すぐ電話がほしい)からアカウント健全性スペシャリストの折り返しを受けられます。大口出品者でない場合は、ヘルプやセラーフォーラムなどを使うよう案内されています。電話の前の準備は、アカウントヘルスサポートへ相談する前の準備を参考にしてください。
停止日から動く日付を一覧にする
停止後は複数の期限が並行して進みます。起点や日数は通知で異なり得るため、自分の通知の日付に置き換えて管理してください。
| 起点 | 日数の目安 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 撤去が必要と通知された日 | 30日以内 | 指示がないと在庫が処分されることがある | 契約 |
| 支払い申請のメール送信日 | 2週間が目安 | 返信がなければアカウントヘルスサポートへ | スタッフの案内 |
| 売上金が留保された日 | 60日経過後 | disbursement-appeals への別途の異議申立ができる | ヘルプ |
| 留保の開始 | 原則90日 | リスクや調査が続けば延長。不正等の判断では確認されるまで | ヘルプ |
| 最終販売日 | 90日 | 経過と残高0などが解約の条件 | ヘルプ |

支払い申請メールの例文
次は、留保日から60日が経過した後に支払いを求める場合の例文です。実際の事例ではない想定例のため、日付・金額・ストア名は自分の通知と画面に合わせ、通知で別の手順が指定されている場合はそちらに従ってください。
件名:留保中の売上金の支払いについて(ストア名:〇〇〇〇)
Amazon.co.jpで出品しております〇〇〇〇です。本メールは、セラーセントラルに登録しているメールアドレスから送信しております。
〇年〇月〇日付のパフォーマンス通知で売上金の留保についてご連絡をいただき、ペイメントレポート上の残高は〇〇円と表示されています。留保日から60日が経過したため、「売上金留保の解除に関するポリシー」に基づき、売上金の支払いを受けるための異議申立をいたします。確認に必要な書類がございましたら、ご指示に従って提出いたします。
送信日時と内容は控え、返信があれば同じスレッドで続けます。口座番号の全桁など、求められていない情報は書かないでください。
ビデオ面談・ビデオ通話(バーチャル本人確認)に備える
停止後に売上金の支払いを申請したところ、ビデオによる審査(バーチャル本人確認)の予約を求められた、という投稿がフォーラムに多数あります。ただし、この面談の手順を説明した公式ヘルプは見つかっておらず、以下は出品者の報告とAmazonスタッフの回答に基づく整理です。
報告されている流れ
- 最新のパフォーマンス通知に記載された本人確認のURLにアクセスする
- 身分証と、登録クレジットカードの取引明細の画像をアップロードする(報告例)
- 面談の言語を選び、日時を予約する
停止前にバーチャル本人確認を求められる場合については、追加バーチャル本人確認の準備でも扱っています。
日本語の面談枠が見つからないとき
日本語を選ぶと「現在スケジュールできる利用可能な予約はありません」と表示される、という投稿が繰り返し見られます。Amazonスタッフが案内している対処は次のとおりです。
| 状況 | Amazonスタッフが案内している対処 |
|---|---|
| 日本語の空き枠が表示されない | 時間帯や曜日を変えて確認する(日本語枠は定期的に追加されるとの説明) |
| 予約ページがうまく動かない | ブラウザのキャッシュを削除する、別のブラウザで試す |
| 状況を相談したい | (大口出品者の場合)アカウント健全性ダッシュボードの「今すぐ電話がほしい」から相談する |
| 長期間予約できない | ケースを作成してサポートやテクニカルサポートに問い合わせ、ケースIDを共有する |
英語なら予約できたという投稿もありますが、面談では自分の事業を正確に説明できる言語を選びましょう。予約を試した日時と表示された画面も記録しておきます。
面談前の「一致チェック」
書類の要件は、登録時の本人確認と「出品者パフォーマンスの審査」のヘルプに記載があります。停止後の面談で同じ基準が使われるかは確認できていないため、通知の指定を優先しつつ、次の点を照合しておきます。
身分証と書類の確認項目
- 身分証:登録時のヘルプでは、パスポート、運転免許証、在留カードなどの写真付き身分証が挙がり、マイナンバーカードとマイナ免許証は受け付けないとされている
- 記載事項:氏名(主要連絡先の名前と一致)、生年月日、ID番号、有効期限(該当する場合)。重要な情報が裏面にあれば両面をカラーで
- 住所の証明:銀行取引明細書や公共料金の請求書などで、過去180日以内に発行され、名義人の氏名・住所の記載があるもの(審査のヘルプでは公共料金の請求書は過去90日以内)
- 画像の品質:高解像度で鮮明、トリミングなし、原本のスキャンか写真(スクリーンショット不可)、パスワード保護なし
- 登録情報との一致:少なくとも1つの書類の名義と住所が、セラーセントラルの登録情報と一致しているか
面談の質問内容は公式に説明されていません。一般的な準備として、提出書類の原本を手元に置き、住所・氏名・事業の内容・仕入れ先を書類と食い違いなく説明できるようにし、カメラやマイク、通信環境も確かめておきます。追加書類の照合方法は、本人確認の追加書類の準備で解説しています。
面談の予約を放置しないでください。予約を行わなかったことを理由に「支払いを見送る」とされた通知の例が報告されており、これに対しAmazonスタッフは、最新のパフォーマンス通知のリンクから引き続き予約するよう案内しています。

入金額が合わない・見送られたときの確認
保留額より入金額が少ないとき|差額の読み方
保留額の一部しか入金されなかったという相談に対し、Amazonスタッフは、停止時の保留残高に保証申請・チャージバック・返金・手数料などの調整が適用され、差額の原因になり得ると説明し、停止中でもお問い合わせから内訳を依頼できる場合があると案内しています。
| 差額が生じる主な要因 | 確認のしかた |
|---|---|
| 返品・返金、チャージバック | 該当する注文の返金額と調整額を確認する |
| Amazonマーケットプレイス保証申請 | 申請の結果と調整額を照合する |
| 在庫の返送/所有権の放棄のコスト | FBA在庫の返送・処分の手数料が計上されていないかを見る |
| 未払いの手数料 | 販売手数料やサービス料金の行を確認する |
残高がマイナスになり次の決済で解消しない場合は、登録したクレジットカードに請求されることがあります。ヘルプの例では、販売手数料15%のカテゴリーで1,000円の商品を返金すると、865円(1,000円+返金手数料15円−販売手数料150円)が請求されます。ヘルプ「支払いの実行」には、ペイメント一覧の「マイナス残高を支払う」から「Amazonへ支払う」で支払う方法(一部支払いも可能)が説明されていますが、同じページの冒頭には「残高を返済するページは現在ご利用いただけません」との注記があり、未払い残高が自動で請求されるよう登録クレジットカードの情報を最新にしておくよう案内されています。支払い方法は画面と通知で確認してください。
「支払いを見送る」と通知されたとき
出品者が転載した通知には、アカウントが虚偽・不正・違法行為やポリシー違反の目的で使われていたと判断したとして、未払い残高と disbursement-appeals@amazon.co.jp への問い合わせの可能性を示したうえで、支払いを見送ると伝えて結ぶ例があります。見送りが最終決定なのか、見送られた売上金が最終的にどう扱われるのかは、公式には確認できていません。見送りの通知を受けたら、次の点を確認してください。
- 最新のパフォーマンス通知に、本人確認のリンクや異議申立など次の手順が残っていないか
- 見送りの理由として、どのポリシーや行為が書かれているか
- 通知の未払い残高と、ペイメントレポートの残高が一致しているか
- 通知の日付・理由・残高と、問い合わせのケースIDを記録しているか

専門家への相談を考えるとき|相談窓口・契約・税務
外部の相談先と、契約上の定め
特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律(透明化法)の施行規則は、Amazon.co.jpなどが当たる総合物販オンラインモールについて、出品者への「支払の留保」を、内容と理由を開示すべき行為として定めています。個別の通知がこれを満たしているかは法的な判断になります。通知に留保の理由が具体的に書かれていない場合は、その通知を保存し、下記の相談窓口や弁護士に相談する際の資料にしてください。
公的な相談先には、経済産業省の委託事業として公益社団法人日本通信販売協会が運営する「デジタルプラットフォーム取引相談窓口(オンラインモール利用事業者向け)」があります。窓口の案内では、相談は無料で、電話(0120-088-004、平日9:30〜16:30)とWebフォーム(24時間受付)で受け付けています。あっせんや調停は行わず、弁護士の情報提供と費用補助は1事業者1回・1時間までとされています。受付時間などは変更されることがあるため、利用前に窓口の公式サイトで最新の案内を確認してください。
BSAでは、準拠法は日本法、紛争は訴額に応じて東京地方裁判所または東京簡易裁判所を専属的合意管轄とすると定めています。裁判などの手続きを取るかどうかや見込みは、弁護士に相談して判断してください。

税務上の扱いは入金と切り分けて考える
個人事業の場合、所得税基本通達36-8(1)では、事業所得のうち棚卸資産の販売(試用販売・委託販売を除く)による収入金額は、引渡しがあった日に計上するとされています。法人の場合は法人税の取扱いによります。入金が止まっていても、売上の計上時期は別の問題になり得ます。留保や見送りになった金額の処理は、税理士に確認してください。停止中の記録の整え方は、停止中の経理対応と記録の整理で解説しています。
停止中にあわせて確認したいお金|FBA在庫・登録料・解約
FBA在庫の返送・処分
FBAサービス条件では、停止などを理由に撤去が必要とAmazonが通知した後30日以内(またはプログラムポリシー所定の期間内)に返品や処分の指示がない場合、Amazonが当該在庫(契約上の「取扱不能ユニット」)を処分できると定めています。第三者への責任のリスクがあると判断される場合などは、直ちに処分できる場合もあります。2026年4月1日以降、返送/所有権の放棄の手数料は、商品ごとに削除された時点で請求されます。停止中に返送依頼を作成できるかは確認できておらず、操作できないまま保管手数料がかかり続けたという報告もあるため、撤去の通知と画面を早めに確かめ、操作できなければケースで問い合わせてください。

大口出品の月間登録料
ヘルプのよくある質問には、アカウントがブロックまたは一時停止された月は月間登録料(ヘルプ記載の金額は4,900円)が請求されない、とあります。一方、休止モードの期間は請求されます。停止期間中に月間登録料の請求が計上されている場合は、トランザクションで取引タイプ「サービス料金」を選び、「月額登録料」の日付と停止の期間を照合してください。

解約はいつ、どう考えるか
ヘルプでは、前回の販売から90日以内(保証申請の期間)は解約できず、残高が0でなければ解約できないとされています。解約後はログインできず、返金や保証申請への返答もできなくなり、再び有効にすることもできません。解約前の手順には、パフォーマンス通知で停止の理由がすべて解決され、アカウントが回復していることの確認も挙げられています。停止中に解約した場合の留保残高の扱いは公式に確認できていません。解約を考える場合は、操作の前に残高の扱いをケースで確認し、回答を記録してから判断してください。契約が終わっても、それまでの取引の義務や債務は出品者に残ります。手順はセラーアカウントの解約準備で整理しています。
やってはいけないこと
早く入金させたい気持ちから取った行動が、手続きをかえって遅らせることがあります。
- 銀行口座を何度も変更する:契約上、口座の登録・変更で送金が最高14日間繰り延べられることがあり、ヘルプも、口座情報の更新から3日が経過するまで振込手続を開始できないため、支払い日直前の更新は避けるよう勧めています。頻繁な変更が支払い停止の原因だったとスタッフが回答した例もあります。口座が閉鎖・無効の場合の修正は必要ですが、変更は一度で正確に行ってください。
- 審査中に登録情報を次々に変更する:「出品者パフォーマンスの審査」のヘルプでは、住所・銀行口座・電話番号の変更やクレジットカードの無効化が審査のきっかけになり得るとされています。変更が必要なら、変更後の内容と一致する書類を先にそろえます。
- 登録外のメールアドレスから申請する・同じ内容のケースを重ねて作る(前述)
- 書類を短期間に繰り返し提出する:審査のヘルプは、十分な時間が経たないうちの再提出や、不正確な書類の繰り返し送付をしないよう注意しています。
- 書類を加工・改ざんする:審査では改ざんされていない正規の書類が求められ、虚偽の情報はポリシー上、留保が続く理由にもなり得ます。手元にない書類は発行元に再発行を依頼します。
- 残高の扱いを確かめないまま解約する(前述)
- 新しいアカウントを作って販売を続ける:出品者行動規範では、出品する地域ごとに維持できるアカウントは原則1つのみとされ、2つ目を開設できるのは、ビジネス上の正当な理由があり、かつ保有するアカウントがどれも健全に運用されている場合に限られます。停止中のアカウントがあるのに別のアカウントで販売を続けることは、この規範に反します。
- 留保中の売上金を担保にした借入れや債権の売却を進める:2026年8月24日から、売上金などの債権を譲渡したり担保に供したりできないことがBSAに明記されました。資金繰りは専門家に相談してください。
よくある質問
Q. 通知に「留保」とあります。売上金はもう戻らないのでしょうか?
A. 「留保」は支払いを止めている状態を表す言葉で、審査や手続きの結果で扱いが決まります。ただし「支払いを見送る」と通知された例もあるため、通知の文言と残高を確認し、求められている手順を進めてください。
Q. 留保から90日が過ぎても入金されないのはなぜですか?
A. ポリシー上、リスクや調査が続く場合は延長され、不正等の判断がある場合は「問題行為がなかったと確認されるまで」留保されます。日数の経過だけで状況が変わるとは限らないため、通知の手順と、留保日から60日経過後の申し立てを確認してください。
Q. ビデオ面談に合格すれば、売上金は支払われますか?
A. Amazonスタッフによると、本人確認と支払い審査は別々のプロセスで、合格しても保留中の資金が自動的に解放されるわけではありません。面談後も通知と残高を確認してください。
Q. 停止中でも、通常の「支払いのリクエスト」で売上金を引き出せますか?
A. 通常時のオンデマンド決済(24時間に1回リクエストできる仕組み)と、留保された売上金の支払いを求める異議申立は別の手続きです。停止中にリクエストのボタンが使えるかは確認できていないため、通知に記載された手順と、前述の60日経過後の申し立てを確認してください。
まとめ
停止後の売上金は、まず「留保」として支払いが止められ、通知の内容と審査の結果によって扱いが決まります。
- 止まっているお金を3つに分け、理由は通知で確かめる
- パフォーマンス通知と財務・トランザクション・支払いの画面で、理由・残高・内訳・ステータスを記録する
- 再開・本人確認・支払い審査は別の手続き。通知の手順と、留保日から60日経過後の申し立てを登録メールアドレスから進める
- ビデオ面談は書類と登録情報の一致を照合し、予約を放置しない
- 入金額の差は精算の内訳で確かめ、FBA在庫・登録料・解約の条件もあわせて確認する
通知の文面は人によって異なります。自分に届いた通知の指示を軸に一つずつ手続きを進め、法的・税務上の検討が必要な場合は専門家に相談してください。
停止中のアカウント対応でお困りですか?
あなたのケースの再開可能性を無料で診断します。相談は何度でも無料です。なお、売上金の支払いをめぐる法的判断や税務については、弁護士・税理士にご相談ください。
※本記事は一般的な解説です。個別のケースは状況により対応が異なります。




