Amazonセラー復活相談室(以下、当室)は、Amazon公式の窓口ではなく、Amazon社と資本・提携関係もありません。この記事は、アカウントは停止されておらず、アカウント健全性にも問題が見当たらないのに、売上金が入金されない、ペイメントの画面に「引当金」や「審査中」と出ている、という出品者に向けたものです。
先に答えを書くと、「保留」に見える状態を、本記事では確かめる入口として4つに分けます。注文ごとに一定期間止まる「留保中トランザクション」、A-to-z保証の申請やチャージバックなどに備えて止まる「アカウントレベルの引当金」、出品者出荷の配送を確かめるためにアカウントが「審査中」になっている状態、そして資金留保ポリシーに基づく「留保」です。どれに当たるかは、ペイメントの画面とパフォーマンス通知で見分けられます。この記事では、その見分け方と確かめる順番を整理します。解けるかどうか、いつ解けるかを決めるのはAmazonです。
本記事は、2026年10月19日に確かめたセラーセントラルの公式ヘルプ「売上金の支払いが行われないのはなぜですか?」「アカウントレベルの引当金とは何ですか?」「会計処理および支払いの照会における留保中トランザクション」「出品者出荷の出品用アカウントの審査」「支払いはいつですか?」「入金手続きが完了できなかった理由」と、「売上金留保の解除に関するポリシー」をもとにしています。画面の名前は新旧のセラーセントラルで違うことがあるため、最新のヘルプもあわせて確かめてください。
当室が担当するのは、提出案の作成と修正のアドバイスです。アカウントへのログインと、Amazonへの申し立て・提出は、お客様ご自身が行います。
「保留」に見える4つの状態|画面のどこに出るかで見分ける
まず「支払いが行われない理由」を上から消す
ヘルプ「売上金の支払いが行われないのはなぜですか?」は、支払いが遅れる一般的な理由を並べています。審査や留保を疑う前に、まず次の項目を上から消してください。
- 支払い手続き中:Amazonが入金処理を完了してから銀行口座に入金されるまで、最長で5営業日かかることがある
- 銀行口座やクレジットカードの情報が不明・無効:両方が必要。口座情報を変えると3日経過するまで振込手続きを開始できず、カード情報は反映まで最長48時間
- 支払い時点で残高がマイナスかゼロ:販売手数料や返金が原因で起きる
- 注文の出荷通知が送られていない
- 注文の売上金は、最新のお届け予定日から7日間留保される(お届け予定日に基づく支払い)
- 売上金を受け取るために必要な最低残高は351円
- Amazonビジネスの購入者が請求書払いで購入した注文は、購入者の支払いを待つ
ここまでで当たるものが無ければ、次の表で状態を見分けます。
一般的な理由を消しても止まっているときは、ヘルプの中では別の仕組みが働いています。次の表でどれに当たるかを見分けてください。
| 状態 | 画面で見える所(ヘルプの記載) | 主な理由 | 解けるとき |
|---|---|---|---|
| 留保中トランザクション | 新しいセラーセントラルは「トランザクションの管理」で「留保中」に絞り込む(決済IDと実際の支払い日が出る)。旧は「トランザクション表示」(支払い予定日が出る) | お届け日に基づく引当金(購入者が商品を受け取ったと認識されるまで。注文の最新のお届け予定日から7日間)、請求書払いの注文(通常、注文日から30〜45日) | 条件を満たすと自動的に解除され、送金スケジュールで支払われる |
| アカウントレベルの引当金 | ペイメントの一覧の「アカウントレベルの引当金」の欄 | 未解決のA-to-z保証の申請、チャージバック、パフォーマンスが基準を下回っている、アカウントが審査中、所得税の控除(ストアによる) | 理由によって違う。A-to-z保証の申請は処理の完了まで、チャージバックはすべての処理の完了まで |
| アカウントが審査中 | パフォーマンス通知に詳細のメッセージ。出品者出荷の審査なら「アカウント健全性」に表示 | 出品者出荷の注文の配送を確かめる審査(30日以内)など。審査中は引当金の理由の1つにもなる | 配送が確認されると自動的に再開し、通常の決済スケジュールに戻る |
| 資金留保ポリシーによる留保 | 売上金留保の通知(Eメール)とセラーセントラルの手順 | 返品・チャージバック・申請・紛争・規約違反などのリスクがあるとAmazonが判断した場合 | 原則90日。リスクが続く・調査が続く場合は延長されることがある。異議申立で解除されることがある |
アカウントレベルの引当金|理由は5つ、同時に重なることもある
ヘルプ「アカウントレベルの引当金とは何ですか?」によると、アカウントレベルの引当金は、お届け日に基づく引当金ポリシーでカバーされない返金・A-to-z保証の申請・チャージバックなどの金銭的な義務が生じた場合に、それを履行するのに十分な資金を確保するために留保される金額です。発生する一般的な理由として、次の5つが挙がっています。

- 未解決のAmazonマーケットプレイス保証申請がある:処理が完了するまで申請金額が留保され、解決には最長で14日、またはそれ以上かかることがある
- 1つまたは複数の注文でチャージバックを受け付けた:過去90日以内の取り引きにチャージバックがあると残高の一部が留保され、すべての処理が完了すると解除される
- 出品者のパフォーマンスが基準を下回っている:多くの場合、A-to-z保証の申請・チャージバック・返品の発生率が高いことが原因
- アカウントが審査中:販売実績や出品用アカウントに予想外の変化が見られた場合、または新しい出品者で配送予定時間が決済期間より長い場合
- 現地の規制により、Amazonに所得税の控除が義務付けられている(ストアによって異なる)
引当金は複数の理由で同時に適用されることがあります。ヘルプの例では、800円の注文にチャージバックが発生し、400円の注文にA-to-z保証の申請がある場合、引当金は合計1,200円になります。「健全性に問題がない」と感じていても、未解決の申請やチャージバックが残っていれば、その分は引当金として止まります。A-to-z保証の申請への対応はA-to-z保証の申請の記事で整理しています。
留保中トランザクションとの違い
同じヘルプのよくある質問によると、ほとんどのトランザクションは、注文の配送や購入者の支払いを待っている間、一定期間留保されます(留保中トランザクション)。これに対してアカウントレベルの引当金は、上の理由のいずれかにより、支払い用として計上されている売上金に適用されるものです。留保中トランザクションは、注文ごとに支払い予定日が出るので、まず「トランザクションの管理」(旧は「トランザクション表示」)で、止まっている金額が注文単位のものか、アカウント単位のものかを分けてください。
「アカウントが審査中」で支払いが止まるとき|出品者出荷の審査の30日
ヘルプ「出品者出荷の出品用アカウントの審査」によると、Amazonは購入者を保護するために出品者出荷の注文を監視し、出品用アカウントを審査中に設定して、最近の出品者出荷の注文の配送状況を検証することがあります。この期間は30日以内です。審査中は、出品権限が制限されること(すべての出品の一時停止や、出品者出荷の出品停止など)があり、売上金はアカウントに残るものの、支払いを受け取る権限が一時的に制限されます。最近の注文の配送が確認されると、出品は自動的に再び有効になり、通常の決済スケジュールに戻ります。

審査中になる要因
ヘルプが挙げる要因は次のとおりで、一度に複数の要素があると審査中になる可能性がある、とされています。
- 過去の販売履歴が不足している(初めての出品、長期間の休止)
- 複数の購入者が、注文した商品を受け取っていないと主張している(返金の申請、A-to-z保証の申請、低い評価など)
- 追跡情報が無い、または無効である
- 出品のしかたに、いつもと違う大きな変化があった(売り上げの急増、在庫の種類の大きな変化)
- リスクが高いとされる商品を出品している(パソコン・周辺機器、エレクトロニクス、流行の商品など)
- 購入者との良好な履歴を確認するのに役立つ企業情報(ウェブサイト、住所、連絡先)が最新でない
審査中にすること
ヘルプは、審査期間中に未出荷の注文がある場合は引き続き出荷することと、配達の証拠が審査を早めることを挙げています。30日の間に配達の証拠が十分にそろわなければ追加の措置が取られ、アカウントの停止に至ることもあり、期間が過ぎるとどの措置が取られたかを知らせるEメールが届く、とも書かれています。
審査を早めるための申し立て
誤りがあると思う場合や審査を早めたい場合は、セラーセントラルで「アカウント健全性」のタブから申し立てるか、審査の際に送られたEメール通知に書かれたアドレスへEメールを送ります。提出に含めるものとして、ヘルプは次を挙げています。
- 最近の出品者出荷の注文の追跡情報を更新し、アップロードされている追跡情報が正しいことを確かめる
- 最近出荷した出品者出荷の注文が配送された証拠(購入者の受領確認や配達の証明など)
- 類似商品を出品していて配達を証明できる、ほかのストア(ほかのAmazonアカウントを含む)のURLや実店舗の住所
- 事業を特定し、購入者との良好な取引履歴を裏付ける証拠(会社のウェブサイト、Eメールアドレス、銀行情報など)
- 出荷遅延の原因となった物流上の問題がある場合は、その理由と補足の証拠
購入者に評価を頼むときは、プレッシャーを与えたり見返りを示したりすることが禁止されている、ともヘルプにあります。
健全性に問題が見当たらないのに留保が解けないとき|資金留保ポリシーの90日と、60日後の申し立て
ここまでのどれにも当たらず、売上金留保の通知が届いている場合は、「売上金留保の解除に関するポリシー」の留保です。このポリシーによると、出品者の行為や実績が、返品・チャージバック・申請・紛争・規約違反などのリスクを生じさせる可能性があるとAmazonが判断した場合、売上金は原則90日のあいだ留保されます。リスクが続いている場合や調査が続いている場合には延びることがあり、留保した時点で未送金だった残高の全額が対象です。
異議申立は、売上金留保の通知またはセラーセントラルに記載された手順で行います。申し立てても解除されない場合、または申し立てをしない場合は、留保された日から60日が経過した後いつでも、disbursement-appeals@amazon.co.jp へ連絡し、支払いを受けるための異議申立を別途行えます。Amazonは出品者の身元を確かめ、虚偽の行為や違法な行為がないかの観点でアカウントを評価したうえで解除する、とされ、この過程で、本人確認の情報、金融に関する事項、商品の仕入れについて、追加の情報や書類を求められることがあります。
停止と同時に留保された場合の読み方や、ビデオ面談を求められたときの準備は、停止後の売上金の記事で整理しています。
問い合わせる前にそろえる記録と、問い合わせの順番
どの状態でも、問い合わせの前に次を1枚にまとめておくと、確かめやすくなります。
- 止まっている金額と、画面のどこに出ているか(留保中トランザクション/アカウントレベルの引当金/残高)
- パフォーマンス通知と売上金留保の通知の受信日・件名・本文(言い換えずに書き写す)
- 未解決のA-to-z保証の申請・チャージバック・返品の件数と注文番号
- 直近の出品者出荷の注文の追跡番号と配達完了の記録
- 銀行口座・クレジットカード情報を最後に変えた日
- 問い合わせた日時・窓口・ケースID・受けた回答
順番は、①パフォーマンス通知で審査や留保の連絡が無いかを読む、②「トランザクションの管理」で注文単位の留保とアカウント単位の引当金を分ける、③出品者出荷の審査中なら「アカウント健全性」から申し立てる(通知に別の手順があればそれに従う)、④口座や残高の問題や画面の不明点はテクニカルサポートのケースで確かめる(進め方はテクニカルサポートへの相談の記事)、⑤資金留保ポリシーの留保で60日が過ぎたら前の章のアドレスへ、です。送信先・送信日・ケースIDを控えて、やり取りが混ざらないようにしてください。パフォーマンス指標の見方はアカウント健全性スコアの記事にあります。
売上金の保留の相談で当室ができること
申し立ての送信、追跡情報の更新、口座情報の変更、Amazonへのメールは、セラーセントラルからお客様ご自身が行う手続きです。当室がアカウントにログインしたり、代わりに送信したりすることはありません。
当室がお手伝いするのは、届いた通知とペイメントの画面の写しを確認して、4つの状態のどれに当たるかを整理することと、審査や留保の申し立てに出す説明文の案の作成・修正です。
留保を解くかどうか、いつ解くかを決めるのはAmazonで、当室が結果を約束することはできません。難しいと考えられる案件は、ご依頼の前に、その時点で分かっている範囲でお伝えします。
料金はどのご依頼も同じで、着手金80,000円+成功報酬80,000円(いずれも税込)、お支払いは銀行振込です。着手金は結果にかかわらずお支払いいただく費用で、成功報酬は、アカウントの再開など、そのご依頼の目的が達せられたときにいただきます。至らなかった場合、成功報酬はいただきません。相談は何度でも無料です。
よくある質問
Q. アカウント健全性は緑なのに、売上金が「引当金」として止まっています。なぜですか?
A. 引当金は、健全性の色とは別に、未解決のA-to-z保証の申請やチャージバック、審査中、所得税の控除などの理由で設定されます。ヘルプでは複数の理由が同時に重なることがあるとされています。ペイメントの一覧で「アカウントレベルの引当金」の金額を確かめ、未解決の申請やチャージバックが残っていないかを先に見てください。
Q. 引当金はいつ解除されますか?
A. 理由ごとの処理が完了したときです。A-to-z保証の申請は解決まで最長で14日、またはそれ以上かかることがあり、チャージバックはすべての処理が完了すると解除される、とヘルプにあります。一律の日数は示されていません。
Q. 「アカウントが審査中」と通知されました。出品は続けてよいですか?
A. 出品者出荷の審査では、審査中に未出荷の注文があれば引き続き出荷するようヘルプは案内しています。配達の証拠が審査を早めます。出品権限が制限されている場合は、パフォーマンス通知と「アカウント健全性」で範囲を確かめてください。
Q. 90日を過ぎても留保が解けません。どうすればよいですか?
A. 売上金留保の解除に関するポリシーでは、リスクが続く場合や調査が続く場合に90日が延長されることがあります。留保された日から60日が経過したあとは、disbursement-appeals@amazon.co.jp へ連絡し、支払いを受けるための異議申立を別途行えます。本人確認の情報、金融に関する事項、仕入れの資料を求められることがあるので、先にそろえておきます。
Q. 入金を早めるために、銀行口座を別の口座に変えてもよいですか?
A. ヘルプは、口座情報を追加・更新すると安全上の理由から3日経過するまで振込手続きを開始できないため、支払い日から3日以内に更新しないことを勧めています。口座が無効でないなら、変えることで早まるとは書かれていません。
まとめ
- 「保留」に見える状態は、留保中トランザクション・アカウントレベルの引当金・アカウントの審査中・資金留保ポリシーの留保の4つで、見える画面と問い合わせ先が違います。
- 先に、5営業日・口座とカードの情報・マイナス残高・出荷通知・お届け予定日から7日・最低残高351円・請求書払い、という一般的な理由を消します。
- 引当金は、未解決のA-to-z保証の申請・チャージバック・パフォーマンス・審査中・所得税の控除の理由で設定され、同時に重なることがあります。
- 出品者出荷の審査は30日以内で、配送が確認されると自動的に戻ります。未出荷は出荷し、配達の証拠をそろえて「アカウント健全性」から申し立てられます。
- 資金留保ポリシーの留保は原則90日で延長があり、60日が過ぎたら支払いを受けるための異議申立を別途行えます。
売上金が止まって、どこから確かめればよいか迷ったとき
当室はAmazon公式の窓口ではなく、Amazon社と資本・提携関係もありません。Amazonから届いた通知の本文を、LINEで送っていただけます(画面の写しでも構いません)。通知とペイメントの画面を見ながら、どの状態に当たるかの整理と、Amazonに出す説明文の案の作成・修正をお手伝いします。アカウントへのログインと、Amazonへの申し立て・提出は、お客様ご自身が行います。留保を解くかどうかを決めるのはAmazonで、当室が結果を約束することはできません。相談は何度でも無料です。
ID・パスワード・認証コードは送らないでください。
※本記事は一般的な解説です。個別のケースは状況により対応が異なります。




